入れ歯の作り方その2

入れ歯の作り方、前回からだいぶ経ってしまいました。

前回の記事は、カテゴリー「治療」の10月3日の記事で確認していただくか、https://www.tsubame-dental.com/blog/1776/から見ることができます。

その1で精密な型取りを行い、お口が機能した状態の模型が完成するところまでご説明しました。

今回はその模型を利用して、入れ歯の高さ(歯の長さ)を決め、「咬合器」というものに模型をくっつけるところです。

3、咬合採得
これは入れ歯の高さ、かみ合わせの位置を決める工程になります。

2で作製した精密模型にワックスを用い、かみ合わせを記録する治療用具を作ります。
image3
これを「咬合床」といいます。

失った歯が少ないときはこれをお口の中に入れ、安定する位置で噛んでいただきます。
image2
全ての歯がない、総義歯などはもう少し複雑な工程になるのですが。

さらに正中線や鼻の位置などを記録することで、歯の高さと歯の前後的な位置(口元のふくらみ)を決めることができます。

これでまず、「垂直的な高さ」を決めます。

(なお、失った歯の本数が1本など少ない時、カチッと噛んでいただき、噛む位置が安定している場合は、前回の1や2の工程と同時にこの咬合採得は行ってしまいます)

4、フェイスボウレコーディング・フェイスボウトランスファー

入れ歯やつめ物、かぶせ物を作る時に必ず必要になる物の一つに、「咬合器」というものがあります。

型を取り作製した上下の模型だけでは、どの位置で噛んでいるか、どのように上下の歯が接触しているか再現できません。

この咬合器というものは、人間の歯列(歯の並び)と顎の関節の位置、動きをある程度再現できる器具です。

ただ、この咬合器のどの位置に模型をつけるか。
image4
このフェイスボウを使うと、人の歯列と顎の位置関係を記録することが出来ます。(フェイスボウレコーディングといいます)
image
これを元にお口の模型を咬合器に移し、上の様に装着することで口を開け閉めした状態を咬合器に再現させることができるようになります。(フェイスボウトランスファーといいます)

これ過程は、総義歯やかぶせ物でも失ってしまった歯の本数が多い場合に行います。

これにより「精密な模型」を、実際のお口の動きを再現する「咬合器」に「理想的な位置」で取り付けることができます。

湘南つばめ歯科
院長 松崎 等

カテゴリー: 未分類 パーマリンク